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戸倉(とくら)のはな取り地蔵さま

戸倉のはな取り地蔵さま むかしむかし、正直(しょうじき)で大変(たいへん)気(き)さくな、源(げん)エ門(えもん)という百姓(ひゃくしょう)が戸倉村(とくらむら)に住(す)んでいました。

 ある日(ひ)、なんとか今(きょ)日(う)中(じゅう)に代(しろ)かきを終(お)やそうと、あせりながら馬(うま)を追(お)い、一人(ひとり)で仕事(しごと)をしていました。そして、日暮(ひぐ)れも近(ちか)く、馬(うま)もそろそろ疲(つか)れてしまったのか、いくら追(お)ってもごねて一歩(いっぽ)も動(うご)かなくなってしまいました。源(げん)エ門(えもん)が途方(とほう)に暮(く)れていると、どこかで見(み)たことのあるかわいい子(こ)どもが近寄(ちかよ)ってきました。子(こ)どもは源(げん)エ門(えもん)に声(こえ)もかけず、田(た)の中(なか)にジャブジャブと入(はい)ってくると、馬(うま)のはな面(づら)に手(て)をかけ、いかにも慣(な)れている手(て)つきではな取(と)りを始(はじ)めました。

 すると、馬(うま)は今(いま)までとうって変(か)わったように元気(げんき)に動(うご)き出(だ)し、源(げん)エ門(えもん)がそろそろ曲(ま)がるころと思(おも)う前(まえ)に、ヒョイッヒョイッと右(みぎ)に左(ひだり)に動(うご)き、代(しろ)かきは日(ひ)の暮(く)れる前(まえ)に瞬(またた)く間(ま)に片付(かたづ)いてしまいました。喜(よろこ)んだ源(げん)エ門(えもん)は、子(こ)どもに家(いえ)で夕飯(ゆうはん)を食(た)べていくようにと言(い)うと、黙(だま)ったまま子(こ)どもは下(した)の小川(おがわ)へ下(お)りて行(い)きました。

 そして、しばらくの>間(あいだ)、源(げん)エ門(えもん)は子(こ)どもを待(ま)ちました。しかし、いつまでたっても戻(もど)ってこないので、下(した)の小川(おがわ)へ行(い)くと子(こ)どもの姿(すがた)は見当(みあ)たりませんでした。源(げん)エ門(えもん)はそれでは小川(おがわ)に沿(そ)って建(た)ててある地蔵堂(じぞうどう)で遊(あそ)んでいるに違(ちが)いないと中(なか)に入(はい)っていくと、泥(どろ)のついた足跡(あしあと)が床(ゆか)にあり、地蔵(じぞう)さまの足(あし)は泥土(どろつち)でドロドロに汚(よご)れていました。また、その顔(かお)は、さきほどの子(こ)どもの顔(かお)とそっくりでした。

 源(げん)エ門(えもん)は、「この五月(ごがつ)の忙(いそが)しいときに、たった一人(ひとり)で仕事(しごと)をしている自分(じぶん)を哀(あわ)れに思(おぼ)し召(め)しくださって、地蔵(じぞう)さまがお助(たす)けになったに違(ちが)いない。」と、床(ゆか)にひれ伏(ふ)して感謝(かんしゃ)しました。

 そのことがあってから、この地蔵(じぞう)さまは村人(むらびと)から「はな取(と)り地蔵(じぞう)さま」と呼(よ)ばれ、現在(げんざい)も厚(あつ)く信仰(しんこう)されているそうです。

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